注目される格付けでは、星付き店の60%以上が日本料理だった。中身も懐石、ふぐ料理、すし、そば懐石、鉄板焼きなど幅広い。特に3つ星にすし店が2つ選ばれたことについて、料理評論家の山本益博さんは「世界的なスシブームの中、これがお手本だという姿を世界に示すことができる」と評価した。
“3つ星シェフ”となった「すきやばし次郎」の小野二郎さん(82)はこの日、「日本では初めてなので実感が伴いません。これから体にしみてくると思う」と話した。
同店は、ビルの地下にあり、クレジットカードは使えず、外国語のメニューもない。それでも、素材と味、サービスへのこだわりが高く評価された。清潔さを保つために40年以上の間、外出する際には必ず手袋をはめているという小野さんは、「今しばらくは(仏料理の)ロブションさんに負けない仕事を続けていきたい」と決意を語った。
記者会見した発行元の仏タイヤメーカー「ミシュラン」の同ガイド総責任者、ジャンリュック・ナレ氏は「東京の空には、世界で最も多くの星が輝いている。質の高い食材、卓越した技法、何世代も受け継がれてきた伝統と、それを若いシェフが発展させている。われわれはベストを尽くし、ふさわしいセレクションをしたと自負している」と胸を張った。
これまでの“グルメナンバーワン都市”は星付きレストラン64店(うち3つ星10店)があるパリだったが、東京が大きく上回った。3つ星店の数も世界で計68店に増加。山本さんは、今回の選定について「星の獲得店が多いのに驚いた。少し評価が甘いと感じないわけではない」としながらも、「快適性がそれほど高くはない小人数の店が3つ星に選ばれるなど、日本の食文化をよく理解している。高い評価は喜ばしい」と述べた。
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